「明日の会議で失敗したらどうしよう」
「あのメール、ちゃんと伝わったかな」
「あの人に嫌な思いさせちゃったかな」
こんな経験はりませんか?
寝ようと思って目を閉じても、その日の出来事や心配なことが次々に浮かんできて寝付けない。
真面目で一生懸命、一人で抱え込みがちな人ほど、夜の静かな環境では思考がぐるぐると回り始めてしまうものです。でも、安心してください。そんな夜にそっと寄り添ってくれる小さな味方が「ジャーナリング」です。
え?今更ジャーナリング?と思うかもしれませんが、でも実際に実践している人は少ないと思います。

僕はジャーナリングの存在は知っていましたが、実は面倒臭さが勝ってなかなか実践できなかったのです…。
この記事では、僕がモヤモヤする夜に実践している「寝る前のジャーナリング」というシンプルな仕組みについてとことんハードルを下げられるようにお話しします。
この記事を読むと「書く」というシンプルな行動がどうして寝る前の不安を和らげてくれるのか、その理由と始め方を理解して、少しでも夜の”一人反省会”から解放されるきっかけを掴めると思います。
たった「5分書く」だけで、心が軽くなる3つ理由


ジャーナリングと聞くと、「毎日長々と日記を書くなんて続かない…」と感じるかもしれません。でも大丈夫、必要なのは紙とペン(またはスマホのメモ帳)と、ほんの5分だけの時間、そして書きたいときだけ書けばいいのです。
重要なのは形式ではなく、少しでも頭の中のモヤモヤを言葉にして「外に出す」ことだからです。
そもそも完璧なやり方なんで存在しません。30分書いても、5分書いても、どっちも不完全なら「ちょっとだけやってみる」方が、何もしないよりずっといいと僕は考えています。それだけでも自分の中にペースができていきます。
- 頭の中のごちゃごちゃを「外に出す」ことで、脳が安心して休めるようになる
- モヤモヤした感情を言葉にすることで、気持ちが落ち着いて眠りやすくなる
- 「今は考えない」と決められると、心に区切りがついて、眠る準備が整う



僕も他の人の型に沿ってやってみましたが続きませんでした。結果的に書きたいときに書きたいことをで落ち着いています。
ジュリア・キャメロン著『ずっとやりたかったことを、やりなさい』(サンマーク出版、2017年)には、こんな一文があります。
「モーニングページには間違った書き方というものは存在しない。」
「モーニングページはただ手を動かし、心に浮かんでくるものをそのまま書き留めることを目指している。」
(p.45より)
この言葉は朝の習慣として紹介されていますが、僕は、その本質はジャーナリングの自由さ、そして抑えている自分の正直な気持ちを外に出してあげることだと思っています。
だから、どんなタイミングでも、どんなに短くても「今日の自分をありのままに書く」だけで立派なジャーナリングだと僕は考えています。
1.書き出すことで、思考が静まる理由
気がかりなことは文字として書き出すことで脳は”もう大丈夫”と安心する
人の脳は「これもやらなきゃ…」「あれも気にしなきゃ…」といった未完了のことを無意識に抱え続ける性質があります。
たとえば、仕事でも趣味でも「やること」が頭の中に溜まってくると、なんだか落ち着かなかったり、余裕がなくなったりした経験はありませんか?
でも、メモに書き出したとたんに、少し気持ちがラクになることってありますよね。それは、脳が「もう外に出せた」と感じて、ようやくひと息つけるから。
つまり、寝る前にモヤモヤを書き出すというのは、心の荷下ろし。
「覚えておかなきゃ」という状態から解放されて、脳が安心して休めるようになるんです。



心理学で「ザイガルニク効果」といって、やりかけのことって、脳がずっと覚えておこうとしちゃうんです。



実際に書いてみると、「あれ?そんなにないな」って思えることも多いんですよね。
2. 不安やモヤモヤが軽くなる理由
「なんとなく不安」を見える化すると対処できるものへと変換される。
漠然とした不安も言葉にしていくことで、中身が見えるようになります。正体がわからないと不安も強くなってしまうんですよね。
例えば、「人と会うのが不安」と感じている時には、
- 何を話せばいいのかがわからない → 話題を3つ用意しておく
- 断れなかったのを後悔している → 次に備えて断り方をを準備しておく
- 初めての場所は落ち着かない → 早めに行って落ち着けそうな席に座る
このように漠然とした不安も書き出すことで、対応できることが見えてくるんです。
つまり、書き出すことでモヤモヤが自分でできる小さな行動に変わり、安心につながります。



心理学では「再評価(リフレーミング)」や「外部刺激の調整」とも呼ばれるプロセスで、自分でコントロールできるものへと変化します。



僕は会議が苦手で不安なので、前日は書いています。書くことで準備できるようになって、気持ちが少し楽になるんですよね。
3. 自分で選ぶことが安心につながる理由
ジャーナリングは書く内容・ボリューム・時間全てが自分で決められるので「自分の状態を自分でコントロールできている」という感覚が得られて自信につながる。
人は「自分で選べている」と感じることで、安心やモチベーションが生まれます。
たとえば、頭の中を整理するのは、荷物の仕分けにも似ています。まずは中身を全部出して、「これは今日やっておこう」「これは明日にしよう」とラベリングしていく。そうやって自分のペースで扱える量に調整できることが、落ち着いて作業を進めるポイントになります。
同じように、頭の中のごちゃごちゃした考えも、書き出してみると整理されて、「今の自分に扱える範囲」を自分で決められるようになります。
「自分で選べている」という感覚が安心につながって、心の緊張もゆるみやすくなります。



心理学の「自己決定理論」では、人は自分で選択できる状況にあるとき、モチベーションや安心感が高まるとされていますよ。



今日はここまでやろう、明日はこれだけでいいや。小さな行動でも自分で決めてやると、充実感がありますよ。
僕の夜ジャーナリングは、ゆるくて自由がちょうどいい


正直、決まった時間・決まった項目で…という“型”は、義務みたいに感じて僕にはどうしても続きませんでした。
今は、気が向いたときに、スマホで生成AIに1〜2行つぶやくだけ。
愚痴の日もあれば、考えごとや目標を整理する日もあります。
書く量も、時間も、タイミングも全部バラバラ。
でも、それでいいんです。
そのときの自分に合った距離感で書くことで、ちゃんと気持ちは整います。
- 必要な時に必要なだけやる
- 内容は決めずに自由にかく
- 思ったことを言葉を選ばずに素直に書く
「5分でOK」と言われることもあるけれど、僕はその5分すら書かない日もたくさんあります。
それでも、1行だけでも気持ちが軽くなることはよくあります。
僕にとってはそんな“ゆるいジャーナリング”が合っていました。
だから、あなたもぜひ、できそうなところから始めてみてください。
シンプルに始める4つのステップ
- 道具は自由に選ぼう:お気に入りのノートでも、スマホのメモアプリでも、あなたが心地よく感じるもの
- 時間は5分だけ:長く書く必要はまったくありません
- 書く内容の例:
- 今日感じたこと(嬉しかったこと、モヤモヤしたこと)
- 明日やりたいこと/後回しにするもの
- 今の気持ち(不安、期待、喜び、悲しみ…何でも)
- 誰にも見せない前提で:うまく書く必要も、キレイにまとめる必要もありません。文法も誤字も気にせず、あなたの言葉で書くことが大切です
ハードルを下げる工夫:1行から始めよう
「でもやっぱり書くのは面倒…」。そんなときは、たった1行だけでもOKです。
「今日は疲れた」
「明日はもう少し自分に優しくしたい」
これだけでも、気持ちはぐっと軽くなります。
最近では、音声入力やAIの活用もおすすめです。 スマホに向かって話しかけるだけでも、立派なジャーナリングになります。 たとえば、「今日の気持ちはどうだった?」と自分に問いかけてみるだけでも、 自分の感情に気づくきっかけになります。 そこから、自然と少しずつ言葉が出てくることもあるんです。



音声入力って不思議と言葉出てきたりするんですよね。書くより気軽で、ハードルが下がる感じがあります。
まとめ:眠れない夜に、“書くだけ”で整う小さな仕組み


「書く」という小さな行動が、どうして夜の不安をやわらげ、眠りにつながるのか。
その理由を図解にしてみました。


こうして少しずつ整っていくことで、自然と眠りやすくなります。
- 頭の中のごちゃごちゃを「外に出す」ことで、脳が安心して休めるようになる
- モヤモヤした感情を言葉にすることで、気持ちが落ち着いて眠りやすくなる
- 「今は考えない」と決められると、心に区切りがついて、眠る準備が整う
もしよければ、寝る前の5分間だけ、1行でもいいので書いてみてください。
「完璧」を目指す必要はありません。



自分の言葉で、自分のペースで「書く」ことでグルグル思考から解放されるかもしれません。
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